【OCN モバイル ONE】ドコモのエコノミーMVNO。高速通信が期待できる数少ない格安SIM

通話はそんなにしない、通信容量も10GB/月もいらない、2000円/月以内で収めたい、でも速度が遅いのは嫌！

そんな方にお勧めの格安SIMを契約して、実際に使ってみたのでご紹介します。

通信速度を諦めたくない

昨今、格安SIMに移行している人は多いのではないかと思います。「少し通話できれば十分」「スマホ料金に月5000-10000円も払いたくない」、「月に10GBも使わない」、「通信速度がそこまで速くなくても十分」、そう考えている人は多いのではないでしょうか。

しかし、一部の人の中には「確かに通話はそんなにしない、月に10GBも使わない、安ければ安い方がいい、でも遅いのは嫌だ！」という方もいると思います。私がそうです(笑)

以前、日本通信SIMの『合理的みんなのプラン』を契約した経験を記事にしました。

通話料も通信容量、通信費もまさに合理的なこのプラン。ほとんどの方には十分かと思われるプランですが、一つ欠点があります。それは、平日昼間の通信速度が遅いこと。

どれくらい遅いかの詳細は上の記事を参照してください。簡単に言うと、私は少しストレスに感じるレベルの遅さでした。

「やはり格安SIMでは通信速度に妥協するしかないのか….」

とも考えましたが、諦めたくない私は格安SIMでも速度が出るプランはないか探しました。

そこでたどり着いたのが、『OCN モバイル ONE』と『NURO Mobile NEOプラン』。（NURO Mobileについては記事にしています。）

今回、紹介したいのはOCN モバイル ONE。こちらのデータ通信専用SIMカードを契約し、通信速度を測定してみたので、その結果を記事にしました。

格安SIMでも通信速度を諦めたくない人の参考になれば幸いです。

OCN モバイル ONEの料金プラン

OCN モバイル ONEはNTTコミュニケーションズがMVNOとして展開するモバイル通信サービスです。つまり、docomoのグループ。

イメージ的には『ahamo』の下に位置するサービスと認識していただくと理解しやすいかもしれません。しかし、OCN モバイル ONEはahamoのようなオンライン契約のみではなく、ドコモショップでもエコノミーMVNOとして契約手続きが可能です。

音声対応SIMカード、データ通信専用SIMカードのそれぞれの料金プランを以下の通りです。

よく格安SIMを検討している方はお気づきかもしれませんが、上記のプランは格安SIMの中でダントツに安いわけではありません。もちろん高くもありませんが。

それでは、なぜこのプランを選んだのか。何度も言っているように格安SIMの中でも速度を優先したからです。

コスト（通信費）とパフォーマンス（速度）のバランスが一番良いと判断した場合、この『OCN モバイル ONE』は全MVNOの中でも一番ではないかと思います。

通話に関しては私は主回線を日本通信SIMにしておりますので、今回は『OCN モバイル ONE』のデータ通信SIMを選択しました。使用している機種はiPhone 13 miniですので、日本通信SIM（eSIM）+OCN モバイル ONE（物理SIM）の運用となります。（この運用については一つ落とし穴がありますので、後ほど説明します）

以下に、一番重要なOCN モバイル ONEの通信速度（平日の朝・昼・夜）の結果をお示ししていきます。

平日の朝・昼の通信速度はいかに

※速度は使用機種や地域により誤差が生じますので参考程度にご覧ください

日本通信SIMと平日の朝、昼、夜の速度を比較してみました。結果は以下の通り。

	日本通信SIM（eSIM）	OCN モバイル ONE
使用機種	iPhone 13 mini	Zenfone 8
朝の通信速度（9：06）	下り87.2、上り12.5Mbps	下り125、上り19.7Mbps
昼の通信速度（12：26）	下り16.4、上り28.4Mbps	下り92.3、上り18.9Mbps
昼の通信速度（12：26）	下り87.2、上り3.10Mbps	下り72.9、上り9.59Mbps

以前に記事にしたように、日本通信SIMは昼以外の通信速度は非常に良好であり、朝と夜はOCN モバイル ONEと比較しても大差はありません。

しかし、両者の平日昼の通信速度の差は歴然です。ダウンロード速度は日本通信SIMが16.4Mbpsに対して、OCN モバイル ONEは92.3Mbpsと大きく差が開いています。

実際の使い心地も大分違いますね。日本通信SIMはやはりこれだけ遅いと、Yahooのページを開くだけでもかなり遅く感じます。反対にOCN モバイル ONEは、ahamoやPovo、LINEMOほどの快適さはありませんが、日本通信SIMよりは大分快適になりました。

平日の昼にWi-Fiに繋ぐことが出来なくて、イライラしがちな人にはOCN モバイル ONEは良い選択肢ではないでしょうか。

OCN モバイル ONEのデメリット

メリットは上記で示したようにコスト（通信費）とパフォーマンス（速度）のバランスが一番良いことです。他にもデータ繰り越しが可能などのメリットはあると思いますが、他社と比較して「ここが特にいい！」というポイントはありませんね。

私が感じたデメリットは以下に示します。

プランは10GBまで

2022年8月現在、料金プランは一番通信容量が大きいコースでも、音声対応SIMカードで月10GB/1760円(税込)、データ通信専用SIMカードで月10GB/1628円(税込)までとなっており、20GBなどの大容量プランはありません。

しかし、これはdocomoの子会社MVNOと考えれば当然ですね。20GBが欲しければahamoを契約してください、というメッセージでしょう。

eSIMが無い

eSIM対応機種自体はそれほど流通していないので、これに困る人は少ないかもしれませんが、2022年8月現在、OCN モバイル ONEはeSIMには対応していません。

個人的には物理SIMの方が機種変更時のSIM入れ替えが楽な気がしており、eSIMの必要性は強く感じています。しかし、iPhone使用者でeSIM+物理SIMのDual SIM運用をしたい人にとっては選択の幅が少なくなってしまいます。今後の対応に期待です。

以前は、SIMカードを入れると電池消費が早くなるというスーパー致命的なデメリットがあったようですが、こちらは改善したと公式がアナウンスしています。

つまり、デメリットは上記の2点のみ。安い通信費で、それでも速度を求めたい方には本当にお勧めの格安SIMではないかと思います。

現行の私の格安SIM運用

現在、私はiPhone 13 miniを使用しており、eSIMに日本通信SIMの合理的シンプル290円プラン（1GB/290円）+物理SIMにOCN モバイル ONE（データ専用6GB/1,188円）で月々の合計が1,478円となっています。

MNPがめんどくさいので、このデュアルSIM運用にしていますが、OCN一本に絞れば、音声6GB1,320円、10GBでも1,760円に抑えることができますね。

どちらにせよ、このプランだと通話無料はありませんので、通話料金は日本通信SIMでもOCNモバイルでも11円/30秒となります。よく通話される方は〇〇分通話無料などのオプションを付ける必要がありますね。私は通話はほとんどしませんので、今のところ必要ありません。

この運用の落とし穴一つ

実は、日本通信SIM（eSIM）とOCNモバイル（物理SIM）のデュアルSIM運用には落とし穴があります。

それはiPhoneでは複数の構成プロファイルをインストールできないこと。

両者はともに、データ通信をする際に2社が発行している構成プロファイルをインストールする必要がありますが、iPhoneでは一つの構成プロファイルしかインストールができません。

SIMを入れておけば通話は可能であるため、OCN モバイル ONEの構成プロファイルを優先し、

・日本通信SIM（eSIM）：通話専用+1GB（←この1GBが使えなくなる）

・OCN モバイル ONE（物理SIM）：データ専用

という運用となり、1GBが無駄になってしまいます。私の運用の場合、通話ができれば困りませんが、これで困る人はOCNモバイル一本に絞るか、デュアルSIMのAndroid機の購入を勧めます。

まとめ

この記事のまとめです。

• OCN モバイル ONEはコスト（通信費）とパフォーマンス（通信速度）を求めたバランス型
• 通話料が少なめ人にお勧め
• オンラインだけではなく、ドコモショップでも契約可能
• 昼の通信速度も良好
• 20GBプランは無い。それを求めるならahamoへ
• eSIM非対応

以上です。OCN モバイル ONEとNURO Mobile（NEOプラン）。格安SIMでも通信速度が良好と言われている2強ですが、まずはデータ通信専用が用意されているOCN モバイル ONEの方から試してみました。

現行の運用で満足しておりますが、より良いプランがあったら試してみたいと思います。

それではまた！